(記事の抜粋とメモ)CMOこそ、CXの真の理解者であるべきであり、推進者である

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一連のCampaign Japanの記事より。
抜粋とメモ代わりに。

デジタル改革に取り残されるCMO

マーケティング業界では依然「デジタル改革」という言葉が好んで使われるが、マーケターはあまりそれに関与していないことが世界規模の調査で分かった。

CMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)やそれに相当するシニアマーケターでデジタル改革の責任者を務めているのは、わずか16%。戦略面での責任者も25%弱で、45%のテクノロジストや37%のCEOを下回った。 これは憂慮すべきことだろうか。

CMOは元々大きな権限が与えられていないことが多く、ブランドが指針とする案件で発言権がない。自然、データやテクノロジー分野での改革について行くのに苦労するのだ。

CMOがデジタルの部分から遠い場所にいるために、デジタル改革に取り残されているという記事。

しかしながら、この記事の中ではむしろCX(顧客体験)のためには、CMOが中心になるべきという提言も。この部分はすごく共感できる。

CMOは自分たちのことを「顧客の真の擁護者と考えるべき」とも。つまり顧客をデジタル処理やKPI(重要業績評価指標)の対象物ではなく、ヒトとして見るべきなのだ。

CMOはデジタル変革の中で、CIOやCTOならびにCDOに先を越されていると言う状況が多く起きているが、この先「数字を数字で見るのではなく、その先にいる顧客の気持ちを考えて企業活動をすべき」という状況になったときには、「インサイトを捉え、人々の心を動かしてきた」CMOの方々のその能力が再び脚光を浴びる時が来るのではないかと考えている、というコメントを当時SNSに書いた。

つまり、CMOのやってきたこと、強みがこれからだからこそ活かせるのではないか、と。

同じく、Campaign Japanの最近の記事ではこういうデータもあり、同じ論調であることがわかる。

世界マーケティング短信:CEOがCMOに期待すること

改革に関わろうと関わるまいと、CMOは顧客体験を生み出すことに長けているはずだ。この調査では、CMOが顧客体験を創出する企業ではライバル社に比べ株主への配当が11%高いことも分かった。「顧客体験」という言葉には多くの定義があるが、いずれにせよ、いまだ多くのマーケターが注力するブランドの新キャンペーンや良質のコンテンツのチェックだけでなく、はるかにたくさんの意味があるはずだ。

相変わらず、CampaingJapanでは、CMOに好意的であり、CMOとCXは密接に関わるべきと提言されている。

「CMOは顧客体験を生み出すことに長けている」というのは強みであるべきなので、その強みを活かしてもらえるためにはどういう環境ややり方が必要になってくるのか、考えていきたいし、現役のCMOの方々に提案したいなと思う分野。
 


 
また、冒頭と同じ調査を参照にしているだろうである記事には、「CMOコラボレーター」という新しい役割の提言もされている。

最高マーケティング責任者の新しい役割「CMOコラボレーター」がビジネス成長を促進――アクセンチュア最新調査

CMOコラボレーターの役割を「チームに企業、部門、場所の枠を超えて行動するよう促すとともに、事業部門間のコラボレーションを促進する新たな文化を醸成する人物」と定義している。
このコラボレーションリーダーと従来型マーケターとの大きな違いは、社外パートナーと内部チームをまとめ、協力させるという点にある。コラボレーションリーダーによって、組織全体がブランドのビジョンにあわせて連携できるようになり、またCX戦略をビジョンの実現のために調整できるようになる。

この引用だけだと若干わかりづらいが、要はこういうことだと思われる。

デジタル技術により相互につながる今日の世界では、ブランド体験が分断されてしまう恐れが高まる。

企業とユーザーとの接点が増えたが、それぞれのタッチポイント最適での体験が提供されることが多く、ユーザーにとっては分断された体験になってしまう、ということだと理解している。

そこを解決できるのは、今までユーザーの体験を作り出す中心であったCMOであり、CMOは今までよりも積極的に他の部門と絡み、コラボレートの陣頭指揮を取るべきということかな。

CMOという肩書ながら、宣伝部長という名前を変えただけではないかという指摘も聞いたことあるので、そうではなく「顧客の真の擁護者」となってほしいと思うし、CMOこそが推進者であると思うので、今後に期待、というメモ。

今回の記事の出典であろう調査レポート。
Rethink The Role Of The CMO

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