平成から令和へ時代が変わる瞬間、渋谷に多くの若者が集まって新しい時代の幕開けを祝うと同時に、「銭湯に入りてーなー」と心の中で思ったらしいというのを又聞きの又聞きで聞いたので、平成の半ばより東京の銭湯を追いかけている身として、令和の時代にオススメな東京の銭湯をまとめておく。
昭和だろうが平成だろうが令和だろうが、関係ないといえば関係ないけど、銭湯が令和の時代にもまた日本の文化として楽しまれればいいなという思いを込めていたり、込めていなかったり。
1.困ったら武蔵小山の清水湯
武蔵小山、駅前に高層マンションできちゃってるんですよね。そのマンションから清水湯を見下ろすとどんな風景になるのか、別にどうでもいいんですが、武蔵小山の清水湯は本当に良い銭湯です。
清水湯の良いところ
- 2種類!の天然温泉
- サウナ有り
- 露天風呂あり、露天風呂も温泉
- 施設が綺麗
- 生ビールまで販売
- 女性には岩盤浴あり
- 若旦那のBlogがいい
- 駐車場の数が多い(2時間無料)
- 銭湯上がりの飲み屋が充実
- 商店街が長い
- 武蔵小杉と間違いがち
よく「混みすぎてあそこはねぇ」みたいなことを”通ぶって”言う輩がいるんですが、「うるせー、黙って露天で仁王立ちでもしてろよ、ナス野郎」としか言う言葉はない。
混みすぎてると思うなら、混んでない時間を探すべきだし、混んでる時間に突入しても、その中での楽しみを見つけるべきなのが令和らしさではなかろうか。
混みすぎクソ野郎たちの精神は、平成に置いてきてほしいものである。
とにかく清水湯にはことあるごとにお世話になっているから、みんなもまずは一度行ってみてから銭湯を語ってほしい。令和なら特に。
2.北の横綱あるいは新星、鶯谷の萩の湯
鶯谷といういかがわしい土地にある萩の湯。2017年にリニューアルして話題沸騰と当時言いふらしていたけど、まさか令和までその話題が沸騰し続けるとは。
銭湯とはいえ、熱すぎやしませんかね。
萩の湯の良いところ
- 鶯谷という立地
- 1フロアごとに男女分かれているので、その分広い
- 特にサウナと水風呂の広さは特筆すべき
- マンションの下層部分にある
- 仮に建て替えで、できた建物だとしたら、家賃収入だけで相当な金額になりそう
- 食堂が広くて充実しすぎ
- ここで宴会できるやん
- 鶯谷駅前の居酒屋も、渋くていい
ただ安いだけのスーパー銭湯だと思って行ってもらっても良いくらいの施設。鶯谷に住みたくはないが(住んでる方すいません)、この施設が近くにあるのは羨ましい。
鶯谷は、「東京に住んでても降りることがない駅ランキング」で上位に来る駅だとおもうので、一度くらいは降りてみるかという軽い気持ちで行ってもらいたい。
こちらは長沼さんという業界注目の経営者が手がけたそうなのですが、同じく長沼さんが手がけたのがこちら。
3.露天風呂が都内最大級、上野(稲荷町)の寿湯
あの銭湯神のヨッピーさんが銭湯にハマるきっかけとなった銭湯。もうそれだけで説明十分じゃないですか?
寿湯の良いところ
- 2つのサウナ、2つの水風呂、広すぎる露天風呂(男風呂)
- 塩サウナがあるのも珍しい
- 露天風呂は広いし、隣のマンションから丸見えだし、開放感が素晴らしい。絶対上から見えてる(男風呂のみ)
- 乳液、化粧水など、アメニティが充実
- 企業コラボも積極的に取り組む姿勢
- 上野まで歩けるし、1駅銀座線乗れば、銭湯上がりの熱気そのままに上野せんべろツアーが可能
- 上野と御徒町の駅の間、アメ横の逆側盛り上がってるよね。前からか
- カドクラのハムカツは良い
上野、いいよね。寿湯はコラボ銭湯良くやってるから、そういうタイミングでも、ぜひ。
4.西から挑む銭湯の新しい形、高円寺の小杉湯
高円寺の小杉湯。三代目当主の平松さんがいろいろと仕掛けているので、面白い取り組みがたくさん見られる小杉湯。
情熱大陸に出た塩谷さんが働いていたり、平松さん、塩谷さんを中心に銭湯再興プロジェクト(以前のレポート)というのが動いていたり、小杉湯とフィンランドで夏至祭をやってみたり、いろいろと仕掛けが面白い。
小杉湯の良いところ
- 外見が創業当時のままでカッコいい
- でも内部は改装済
- ミルク湯が落ち着く
- サウナはないが水風呂があるので交互浴はできる
- 待合室の漫画が充実でくつろげる
- 高円寺の駅からも近く、高架下ですぐ飲める
- 高円寺の高架下の雰囲気はとても良い
令和の時代も生き残る銭湯は、ユニークな経営者がいるとこですよね、きっと。
後継者不足で廃業する銭湯も多いと聞くので、ユニークで優秀な経営者が銭湯界に多く入ってきて欲しいなぁと思う今日この頃。
とにかく、高円寺は良い飲み屋が多いので、銭湯上がりの飲み屋巡りをしてほしい。
5.全練馬民を熱狂の渦に、桜台の久松湯
ここは考え方が違うというか、なんというか別物。だって、銭湯なのにプロジェクションマッピングしちゃうんだもん。
しかも、西武池袋線沿線。なんなら、西武ドームで野球観戦の後に行けちゃうのではなかろうか。
久松湯の良いところ
- 美術館みたいな外観
- マッサージも無駄に充実
- 露天も完備
- 天然温泉
- 桜台という誰も知らない立地
- 行きづらさから生まれるレア感
なかなか気軽に行ける立地ではないものの、行けるならまずは行った方がいいし、「平成っぽいよね」というのを肌で感じてほしい。
6.戸越銀座駅の駅舎は、なぜか木を使ったオブジェなんだよ、あれも何かのオシャレなんだね、戸越銀座温泉
前述の武蔵小山と戸越銀座ってめちゃ近いんですよね。正直、武蔵小山と戸越銀座の両方にアクセスできる場所に住むのが東京銭湯事情としては最良だとおもうのだけど、そんなことはさておき、戸越銀座温泉。
戸越銀座温泉の良いところ
- 日替わりで男女の施設が入れ替わる
- 天然温泉の黒湯
- 屋上露天でテレビもついてる
- 休憩所が広い
- Tシャツが売ってる
- 戸越銀座の商店街は、良い商店街
- コロッケの食べ歩きとかできそう
- 実際にできるかは知らない
戸越銀座温泉のTシャツを深い意味はなく買って、夏はそれを着てオフィスに行ってる。銀座にオフィスが移転したことにより、なんか銀座って書いてあるTシャツを着て街に出るのが恥ずかしくなった。
それはともかく、ここは綺麗で良いよねというか、戸越銀座という駅自体が商店街そのままで、すごく嫉妬する。
住むことないと思うけど、品川区に住むなら、ここに住みたいな。でも、飲み屋の夜は早く終る印象あるから、夜型の人には合ってないかも。
7.ど真ん中なのに泉質抜群かよ、麻布十番の竹の湯。
麻布十番、夏祭りの時期にはリア充っぽさを気取るシティボーイたちがこぞって群がり、お前らどこの村出身だよという風情が漂う良い街ですよね。
六本木ヒルズからも近いので、ヒルズ勤務な人たちが住んでることも多いと思うけど、そんな場所にある良銭湯。
竹の湯の良いところ
- 東京ど真ん中なのに、天然温泉
- 黒湯で肌がすべすべ
- サウナもある
- 接客を意識している
- 麻布十番に今も残る良い商店街文化
- 六本木ヒルズが近い
- 杉並の吉の湯にお湯を運んでいる。吉の湯もおススメ
令和なこの時代、麻布十番で合コンやデートがどれだけイケているのか全くわからないけど、竹の湯で身だしなみを整えてレストランに行くと、きっとモテると思う。
8.キングオブ銭湯 北千住の大黒湯
僕の応援するアビスパ福岡には、キングと言われる男がいる。名門国見高校を卒業後に高卒ルーキーとして入団し、もう15年近く活躍を続けている城後寿という男だ。
サッカー界におけるキングは、キングカズかキング城後しかいないのだが、同じくキングの名前を襲名する銭湯、大黒湯。
大黒湯の良いところ
- (実は行ったことない)
- (友人が大昔に近くに住んでたので、前を通ったことは何度もある)
- (その頃は銭湯に興味なかった)
- 伝統的な銭湯
- 立派な建築
- 中身は分かりません
- 北千住は、学生も多くなり綺麗な街になったそうですね
- 歴史的な背景から、良い飲み屋多いですね
北千住といえば、昔は良いイメージがなかったわけですが、近年では大学の誘致に成功し、多くの大学生で賑わう街になったという噂です。本当かどうかは知りません。
キングオブ銭湯って誰が言い出したんだろ、強すぎ。
9.南青山でこれはずるい、表参道 清水湯
清水湯、多いですよね。清水湯、日の出湯、富士見湯、大黒湯あたり、まあまあ多いんですよ、この名称。
だからと言ってなんだというわけではないですが、ここはこの施設で南青山にあるのはずるすぎる。
清水湯の良いところ
- 格段に綺麗
- 炭酸泉もある
- もちろんサウナも、水風呂も
- ミルク風呂もある
- 生ビールも飲める
- 表参道駅から徒歩2,3分の圧倒的立地
- 青山通りから小道に入ったとこ。それだけでモテそう
- 神宮外苑でのランニングも可能
この辺りに住んでる人で切実に銭湯ないと困る人なんていないと思うのに、いつ行っても満員盛況な感じの大人気銭湯。
それだけ、ここ界隈で働く人たちや遊びに来る人たちに好評な銭湯。ここだけは銭湯後の飲み屋を紹介しづらい。
頑張って渋谷か原宿まで行っていただきたいものである。
10.スカイツリー見ながらハンモックって、押上の大黒湯
大黒湯も、よく名前かぶる問題にぶち当たる。そして、ここの銭湯も企業コラボに寛容なので、よく企業系のイベントで使われてる印象。
大黒湯の良いところ
- 露天風呂が広い
- 露天風呂にデッキがある
- ハンモックがある
- そこからスカイツリーがみれる
- 実は天然温泉
- スカイツリーが近い
- 錦糸町も近い
- 錦糸町に最近パルコできたらしい
- 錦糸町、東京の東側の象徴っぽくていい
ここは車で行ったので、その後飲みに行ってなく、錦糸町の文化的多様性を感じることができていないのは心残り。
一度でいいので錦糸町飲みやってみたい。
番外編:残された期間は後1ヶ月、浅草の蛇骨湯
残念ながら2019年5月31日をもって廃業となることがすでに発表されているが、浅草の蛇骨湯に行くチャンスがあるなら、絶対に行ってほしい。
黒湯、露天、サウナ、鯉。
僕が銭湯巡りを始めた最初でもあるし、そこから毎年ずっと行っていた場所。いつまでもあると思っていたものは、いつまでもない。
悲しいけど、色々な事情あるのでしょうがない。5月末までに行ける方はぜひに!
ノリで10選にしてみたけど、10選では足りないくらいもっと色々なとこを紹介したかったな。後日、別篇でまとめようかな。